― 若返るつもりが、老ける治療の共通点 ―
ほうれい線治療は、「成功するととても自然」「失敗すると一気に老ける」という、かなりシビアな分野です。
実際、修正相談で多いのは「効果がなかった」ではなく**「やらなきゃよかった」**という声。
今回は、美容医師の立場からやってはいけないほうれい線治療を正直に解説します。
❌① ほうれい線を“線として”埋めるヒアルロン酸
なぜダメ?
ほうれい線は「溝」ではなく影・構造の問題です。
線の上にヒアルロン酸を置くと、
- 口元が重くなる
- 動いたときに不自然
- 「笑えない顔」になる
というトラブルが起こりやすい。
❌② とにかく量を入れるヒアルロン酸治療
「多く入れたほうが効く」これは完全な誤解です。
- 入れすぎ=若返り ではない
- 支えを作らず量だけ増やすと
✔ 顔が四角く
✔ 中顔面が長く
✔ 老け顔に - 注入量をアピールする治療は危険
❌③ たるみを無視してヒアルロン酸だけで勝負
ほうれい線が目立つ方の多くはすでに頬が下がっています。
そこにヒアルロン酸だけ入れると、
- 下がったものを下から押す
- さらに重心が下がる
- 余計に線が目立つ
→ たるみが主因なら、まず引き上げ
❌④ ほうれい線目的の脂肪吸引
これは、かなり危険です。
なぜ?
- ほうれい線は脂肪過多が原因ではない
- 脂肪を取ると支えが減る
- 皮膚が余り、影が強調される
結果、
✔ 頬がこける
✔ 老け感が一気に加速
→ ほうれい線改善目的の脂肪吸引は原則NG
❌⑤ 誰にでもサブシジョン(癒着剥離)
サブシジョンは本来ニキビ跡や瘢痕の治療です。
ほうれい線に対して安易に行うと、
- 内出血が強い
- 効果が一時的
- 再癒着しやすい
特にたるみが原因のほうれい線には、ほぼ無効。
→ 適応はかなり限定的
❌⑥ ハイフの打ちすぎ・打ち続け
ハイフは優秀ですが、万能ではありません。
打ちすぎると、
- 皮下脂肪が減りすぎる
- 頬がこける
- ほうれい線が強調される
📌 危険な考え「とりあえずハイフ」
❌⑦ 「今だけ若返ればいい」という治療設計
短期的に見ると、ボリューム多め、強引な引き上げは変化が出ます。
でも数年後、
- 不自然さが定着
- 修正が難しくなる
- 元に戻せないケースも
やってはいけない治療の共通点
すべてに共通するのは、
❌ 足しすぎる
❌ 取りすぎる
❌ 無理に消す
という部分最適。
「失敗しない考え方」
✔ 構造を見る
✔ 原因を分ける
✔ 必要最小限にする
✔ 将来を見据える
ほうれい線は「消すほど若く見える」わけではありません。
少し薄くなるだけで、人の印象は十分変わります。
医師美山からの最終メッセージ
ほうれい線治療は、勇気を出して“やらない選択”をする方が正解なこともあります。
「やれる治療」より「やるべきでない治療」を教えてくれる医師を選ぶ。それが、10年後に後悔しない一番の近道です。

