【医師解説】ウゴービ vs マンジャロ:GLPダイエットの薬はどちらを選ぶべき?効果・費用・副作用を徹底比較

GLP-1メディカルダイエット

こんにちは。プライベートクリニック恵比寿、院長の美山です。日本の肥満症治療薬としてウゴービが承認されたことで、メディカルダイエットの世界は大きく変化しました。特に現在、頻繁に質問をいただくのが、強力な次世代薬**「ウゴービ(セマグルチド)」「マンジャロ(チルゼパチド)」**の違いについてです。「数値だけで見ればマンジャロが優れているのでは?」「ウゴービの方が歴史が長いから安心?」どちらも非常に期待値の高い薬ですが、薬の作用機序(仕組み)が根本的に異なるため、「あなたにとって最適かどうか」は専門的な判断が必要です。

今回は、この2大次世代薬を、当院の治療経験に基づき、多角的に比較解説します。


徹底比較!ウゴービとマンジャロの基本情報

比較項目ウゴービ (Wegovy)マンジャロ (Mounjaro)
主成分セマグルチドチルゼパチド
作用機序GLP-1 受容体作動薬GIP/GLP-1 受容体作動薬
国内承認肥満症治療薬として承認 (2023年)2型糖尿病治療薬として承認 (2023年)
投与頻度週1回週1回
特徴ノボノルディスク社。サクセンダの次世代薬。イーライリリー社開発。
世界初のGIP/GLP-1作用薬。

医師の解説:作用機序の決定的な違い

マンジャロが「最強」と呼ばれる背景には、その作用機序にあります。

  • ウゴービ(GLP-1): 食欲抑制と消化の遅延という「単独の作用」で減量を図ります。
  • マンジャロ(GIP/GLP-1): 従来のGLP-1作用に加え、**GIP(Glucose-dependent Insulinotropic Polypeptide)**というホルモンにも働きかけます。GIPは、脂肪細胞に作用して代謝や脂肪燃焼に関与する可能性があるとされており、この二重の作用によって、より高い減量効果が期待されています。

減量効果と副作用の比較

1. 減量効果(臨床試験データより)

臨床試験(※)では、最大用量での体重減少率においてマンジャロがウゴービを上回る結果を示したデータが複数報告されています。

薬剤平均体重減少率(約72週間後)
ウゴービ(最大用量)約15%〜17%
マンジャロ(最大用量)約20%〜22.5%

※注意:これらは特定の臨床試験の結果であり、治療期間、人種、生活習慣などの条件により、個人差があります。当院が効果を保証するものではありません。

2. 副作用(安全性)の比較

どちらの薬も、初期に吐き気、嘔吐、下痢、便秘といった胃腸障害が出やすいという共通点があります。

  • ウゴービ: 長年のGLP-1系薬剤(サクセンダ含む)の使用実績があり、安全性のデータは豊富です。
  • マンジャロ: 新しい作用機序(GIP/GLP-1)であるため、長期的なデータは今後蓄積されていく段階です。

当院では、どちらの薬も最小量から段階的に増量する慎重なプロトコルを採用し、副作用を徹底的に管理します。


結局、私にはどちらの薬が合っているの?

どちらの薬を選ぶべきか、判断する基準は以下の通りです。

選択基準ウゴービが適している可能性マンジャロが適している可能性
目標値確実に5〜10kgの減量を目指したい方。15kg以上、大幅な減量を目指したい方。
安全性既存のGLP-1系薬剤で効果はあったが、「より強力に、週1回で」続けたい方。新しい作用機序に抵抗がなく、最大の効果を追求したい方。
体質これまで他のGLP-1製剤で副作用が比較的軽かった方。ウゴービなどのGLP-1単独で効果が不十分だった方。
価格自由診療の場合、費用対効果のバランスを見て検討したい方。費用よりも減量効果を最優先したい方。

【美山院長からのアドバイス】

マンジャロは非常に強力ですが、その分、体への作用も複雑です。当院では、まずウゴービからスタートし、効果判定を行った上で、マンジャロへの移行をご提案するなど、患者様の反応を見ながら最適化を行っています。


プライベートクリニック恵比寿のメディカルダイエット

当院が最も大切にしているのは、「薬の処方」ではなく「医学的なダイエットの成功」です。ウゴービやマンジャロといった新薬は強力なツールですが、専門医の適切な診断とフォローアップなしに自己判断で使用することは危険です。

  • 当院の役割: どちらの薬があなたの体質、健康状態、目標体重に最も適しているかを見極め安全にダイエットを支援します。

ぜひ、専門医にご相談ください

「ウゴービかマンジャロか?」という疑問は、医師と一緒に解決すべき問題です。まずは無料カウンセリングで、あなたの健康状態やダイエットの歴史、目標をお聞かせください。院長の美山が直接、最適な処方薬と治療計画をご提案いたします。