1. どのくらい痩せられるの?
臨床試験(世界中で行われた大規模な研究)では、ゼップバウンドを使った人は 1年半で平均して体重が20%減った という結果が出ています。
たとえば体重80kgの方なら、約16kg減る計算です。
別の試験では、同じGLP-1系の薬「ウゴービ(セマグルチド)」と比べても、ゼップバウンドの方が体重の減り方が大きいと証明されました。
2. 続けないとどうなる?
「薬を続けた人」と「途中でやめた人」を比べた試験があります。
結果はとてもシンプルで、
- 続けた人 → さらに体重が減った
- やめた人 → リバウンドして体重が戻った
つまり、ゼップバウンドは続けることで効果が保たれる薬です。
3. 生活習慣と組み合わせるともっと効果的
「食事・運動などを頑張ってからゼップバウンドを使う」という試験では、なんと合計で体重の25%以上が減った方も多くいました。
薬だけでなく生活習慣を一緒に改善すると、さらに結果が出やすいのです。
4. 他の薬との比較(ざっくり)
- ゼップバウンド … 平均 20%前後
- ウゴービ(セマグルチド) … 平均 12〜15%
- サノレックス(国内承認薬) … 数%程度
- その他の海外薬(フェンテルミン系など) … 5〜10%
数値で見ると、ゼップバウンドが群を抜いて強力だとわかります。
5. 睡眠時無呼吸症にも効果あり(米国)
アメリカでは、肥満に伴う「睡眠時無呼吸症」の治療薬としてもゼップバウンドが認められています。
体重が減ることで、睡眠時の呼吸の止まり方が改善するという報告があるからです。
6. 日本での普及
- 日本でも2024年12月に肥満症に対する痩身薬として承認され使えるようになりました。
- 週に1回の注射で、少ない量から始めて、体の様子を見ながら少しずつ増やすのが基本です。
7. 副作用はあるの?
主に胃や腸に関する症状が多いです。
- 吐き気
- 下痢
- 便秘
多くは「飲み始め」「増量時」に出て、少しずつ慣れて落ち着いていきます。
まれに胆石や膵炎などの報告もありますが、確率は稀で高くありません。何か異常があればすぐに医師が対応します。
8. 当院の考え方
- ゼップバウンドが適しているかどうかを判断する
- 食事・運動のサポートもセットで提供する
- 副作用が出ても安心できるよう、しっかりフォローする
という流れで安全に治療を進めています。
まとめ
- ゼップバウンドは「これまでの薬より大きく体重を減らせる」ことが研究で証明されています。
- 続けることで効果が続き、やめると戻りやすい特徴もあります。
- 食事・運動と組み合わせるとさらに効果的。
- 副作用はあるものの、きちんと管理すれば安全に使える薬です。
院長美山からひとこと
「ゼップバウンドは“魔法の薬”ではありません。ですが、しっかりと正しい使い方をすれば、人生を変えるきっかけになり得ます。私たちは患者さま一人ひとりと伴走し、無理のないダイエットをサポートしていきます。」
プライベートクリニック恵比寿
院長 美山承哲

