フェイスリフトとスレッドリフト

小顔

どちらを選ぶべきか迷っている方へ

たるみ治療を考えたとき、多くの方が悩まれるのが

  • フェイスリフト
  • スレッドリフト

この2つの選択です。

「切らずにできるならスレッドの方がいいのでは?」
「でも、スレッドは戻ると聞くし…」
「フェイスリフトは怖い」

こう感じるのは、とても自然なことだと思います。実際、私自身も診療の中で どちらを勧めるべきか悩む場面は少なくありません。

なぜなら、この2つは同じ“たるみ治療”でも、目的も役割もまったく違う治療だからです。


スレッドリフト(糸リフト)とはどんな治療か

スレッドリフトは、溶ける糸を使って皮下組織を引き上げる、切らないたるみ治療です。

スレッドリフトの特徴

  • 切らずに行える
  • ダウンタイムが比較的短い
  • フェイスラインを整えやすい
  • 定期的なメンテナンスが前提

向いている方

  • たるみが軽度〜中等度
  • フェイスラインの「もたつき」が気になる
  • 手術に強い抵抗がある
  • 今は大きな変化を求めていない

正直な限界

スレッドはとても良い治療ですが、

  • 重さ(脂肪)が強い
  • 表情の動きが強い
  • 皮膚のハリ低下が進んでいる

こうした場合、数ヶ月〜1年程度で「戻った感じ」を自覚することもあります。スレッドリフトはたるみを“完全に治す”治療ではなく、位置を整え、老化の進行を緩やかにする治療と考えると分かりやすいと思います。


フェイスリフトとはどんな治療か

フェイスリフトは、皮膚だけでなく 内側の組織(SMASなど)を再配置する手術です。

フェイスリフトの特徴

  • 切る治療
  • ダウンタイムが長い
  • 変化量が大きい
  • 効果が年単位で続く

向いている方

  • たるみがはっきりしている
  • 切らない治療では物足りなくなってきた
  • ダウンタイムや傷について理解がある
  • 「5〜10年前に戻れたら十分」と思える

正直な現実

フェイスリフトも万能ではありません。

  • 傷が残る可能性はゼロではない
  • 神経損傷や左右差のリスクもゼロではない
  • 老化そのものを止めることはできない

フェイスリフトは「完全に治す」治療ではなく、たるみを大きく巻き戻す治療です。


よくある誤解

「スレッドを繰り返せばフェイスリフトになる」

なりません。
役割も構造もまったく違います。

「フェイスリフトをすれば一生安心」

そうではありません。
老化は手術後も続きます。

「どちらが優れているか」

優劣ではなく、適応の違いです。


医師として大切だと思っていること

診療の中で強く感じるのは、

  • スレッドを勧めない方がいい方
  • フェイスリフトを急がない方がいい方

どちらも確実に存在する、ということです。

技術の問題よりも、今の年齢・たるみの程度・価値観・怖さの強さ
これらを無視して治療を選ぶと、結果が良くても満足できないことがあります。


比較まとめ(フラットに)

項目スレッドリフトフェイスリフト
治療方法切らない切る
変化量中等度
持続数ヶ月〜1年程度数年単位
ダウンタイム短い長い
リスク比較的低いゼロではない
位置づけコントロール巻き戻し

まとめ|どちらを選ぶかより大切なこと

フェイスリフトとスレッドリフトは、どちらかが正解という関係ではありません。

大切なのは、

  • どこまで改善できれば満足か
  • 今の生活でダウンタイムを許容できるか
  • 「怖さ」と「変化量」、どちらを重視するか

これを整理することです。たるみ治療に完全に治る選択肢はありません。ただし、今より良くする選択肢は必ずあります。迷っている段階で無理に決める必要はありません。一度立ち止まって、**自分にとっての“ちょうどいいゴール”**を考えることが、結果的に満足度の高い治療につながると感じています。