美容医療でほうれい線はどこまで改善できる?

ヒアルロン酸

― 医師が語る「効果がある治療・ない治療」 ―

ほうれい線治療は、美容医療の中でも
結果の満足度に差が出やすい分野です。

理由はシンプルで、
✔ 原因が人によって違う
✔ 1つの治療では解決しない
✔ やり方を間違えると悪化する

今回は、実際に行われている美容医療をすべて俯瞰し、「どこまで効果があるのか?」を医師目線で整理します。


そもそも前提:ほうれい線の正体

美容医療で失敗しないために最重要なのは、

👉 ほうれい線=溝ではない

という理解です。ほうれい線は主に

  • 頬の下垂
  • 骨・脂肪の支えの減少
  • 口元に集まる圧

によってできる構造的な影です。

つまり、「削る」「剥がす」「埋める」だけでは不十分なことが多い。


王道① ヒアルロン酸注入|効果はあるが万能ではない

何をしている治療?

  • ほうれい線を直接埋めるのではなく
  • 頬や骨・深層に支えを作る治療

効果

✔ 即効性あり
✔ 正しく入れれば自然
✔ デザイン次第で満足度が激変

限界

  • たるみが強いと「重く」見える
  • 入れすぎると老け顔になる。 単独治療は軽度〜中等度まで

王道② スレッドリフト|たるみが原因なら効果的

何をしている?

  • 下がった頬を物理的に引き上げる
  • ほうれい線の「上流」を改善

効果

✔ 中等度〜重度に有効
✔ フェイスラインも同時に変化

注意点

  • 本数ではなく方向と層
  • やりすぎると不自然

「ほうれい線だけ」を見て入れると失敗する


王道③ ハイフ(HIFU)|予防・補助的治療

何をしている?

  • 皮膚の土台(SMAS)を引き締める

効果

✔ 軽度のたるみ
✔ メンテナンス向き

限界

  • 深い溝は改善しない
  • 単独治療では物足りない
  • 土台づくりとしては優秀、主役にはなりにくい

では本題|脂肪吸引はほうれい線に効く?

結論から

👉 原則、ほうれい線改善目的ではおすすめしません

理由

  • ほうれい線部位は「脂肪が多いから」できるわけではない
  • 脂肪を取ると
     ✔ 支えが減る
     ✔ 皮膚が余る
     ✔ 影が強調される

例外は?

  • 頬の下膨れが極端
  • 口元が脂肪で押されている特殊ケース
  • 多くの場合、悪化リスクの方が高い

では|ほうれい線の癒着を剥がす(サブシジョン)は?

サブシジョンとは

  • 皮膚と下層組織の線維性癒着を切る治療
  • 主にニキビ跡・瘢痕に使われる

ほうれい線への効果は?

👉 ケースをかなり選ぶ

効果が出やすいのは

  • 若い頃から同じ位置に線がある
  • 笑いジワが長年固定されている
  • 明らかな「折れ癖」がある

効果が出にくいのは

  • たるみが主因
  • 頬全体が下がっている

注意点

  • 内出血・腫れが出やすい
  • 単独では再癒着しやすい
  • 「魔法の治療」ではない

美容医療での正解パターン(整理)

原因有効な治療
支え不足ヒアルロン酸
たるみスレッドリフト
軽度・予防ハイフ
折れ癖サブシジョン(限定)
脂肪過多原則様子見(慎重)

医師としての結論

ほうれい線治療で大切なのは、

❌ 取る
❌ 剥がす
❌ 無理に消す

ではなく、

✔ 支える
✔ 位置を戻す
✔ バランスを整える

ことです。

脂肪吸引やサブシジョンは「合えば効くが、合わなければ悪化する治療」

安易に選ぶべきではありません。