【医師解説】マイスリーを飲み続けるとどうなる?依存や副作用と安全な代替薬について

睡眠

マイスリーを飲み続けると起こりうること

マイスリー(一般名:ゾルピデム)は、入眠障害に処方されることの多い睡眠薬です。
「マイスリーを飲み続けると大丈夫?」という質問をよくいただきます。

結論として、短期間であれば有効ですが、長期間連用には注意が必要です。

1. 依存性・習慣化

毎晩飲むことで「飲まないと眠れない」という心理的依存が起きやすくなります。

2. 効果の減弱(耐性)

飲み続けるうちに効き目が弱くなることがあり、量を増やしたくなるケースもあります。

3. 副作用のリスク

  • ふらつきや転倒
  • 記憶障害
  • 睡眠中の異常行動(無意識に外出・飲食)

マイスリーを飲み続けないための工夫

  • 睡眠環境を整える(ブルーライトやカフェインを控える)
  • 医師と相談しながら服薬量を最小限に調整する
  • 認知行動療法や生活習慣改善を並行する

依存性の少ない新しい選択肢「クービビック」

新しいタイプの睡眠薬として オレキシン受容体拮抗薬 が登場しています。
代表的なのが クービビック(レンボレキサント) です。デエビゴの進化系のような日内変動薬です。

クービビックの特徴

  • 脳の「覚醒を維持する物質(オレキシン)」を抑えて自然な眠りへ
  • 翌朝の眠気が少なく、日中の活動に支障が出にくい
  • 依存性が極めて少ない とされ、長期使用にも安心

Q&Aで分かる!マイスリーとクービビック

Q1. マイスリーを毎日飲み続けても大丈夫ですか?

短期間なら問題ありませんが、長期間の連用は依存や耐性のリスクがあります。医師の管理下で調整が必要です。

Q2. マイスリーの依存症になる人は多いですか?

ベンゾジアゼピン系よりは少ないですが、心理的依存が起こりやすいとされています。特に「飲まないと眠れない」と感じ始めたら注意が必要です。

Q3. マイスリーの副作用には何がありますか?

ふらつき、記憶障害、翌日の眠気、睡眠時の異常行動(夢遊など)が報告されています。長期服用ほどリスクが高まります。

Q4. クービビックはマイスリーとどう違うのですか?

  • マイスリー:脳を一時的に「眠らせる」薬
  • クービビック、デエビゴ:覚醒物質オレキシンを抑えて「自然な眠りに近づける」薬

依存性が少なく、長期的に安心して使える点が大きな違いです。


まとめ

マイスリーを飲み続けると、依存・耐性・副作用のリスクがあるため注意が必要です。
一方で、デエビゴやクービビックなど新しい薬は 依存性が少なく自然な眠りに導く 点で優れています。

当院では、患者様の生活リズムや不眠のタイプに合わせて、

  • マイスリーなど従来薬を短期的に使う方法
  • クービビックなどの新薬による長期的なサポート
    をご提案しています。

💡「マイスリーを飲み続けるのが不安」「依存が少ない薬を知りたい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。