― 修正治療としてのサブシジョンを美容外科医が解説 ―
脂肪吸引後、こんなお悩みはありませんか?
- 皮膚が引きつれたように見える
- 触ると硬く、デコボコしている
- 動かすと一部だけ皮膚が引っ張られる
- 時間が経っても自然に戻らない
脂肪吸引は非常に満足度の高い施術ですが、術後の瘢痕(はんこん)や線維化によって「ひきつれ・凹凸」が残ることがあります。
その修正治療として有効な選択肢の一つがサブシジョンです。
脂肪吸引後に「ひきつれ」が起こる理由
脂肪吸引後の皮下では、以下のような変化が起こります。
- 脂肪層の一部が瘢痕化(硬くなる)
- 皮膚と深部組織が線維で癒着する
- その結果、皮膚が下に引っ張られる
この**「皮膚と深部の癒着」こそが、ひきつれ・ボコつきの正体**です。
サブシジョンとは?
サブシジョンは、
皮膚の下で起きている線維性の癒着を、専用の針で物理的に解除する治療です。

もともとはニキビ跡治療として知られていますが、脂肪吸引後の修正治療としても非常に理にかなった方法です。
「引っ張っている原因そのものを解除する」ため、マッサージや外用では改善しない症状にも効果が期待できます。
サブシジョンが効果的なケース
脂肪吸引後のすべての凹凸に適しているわけではありません。
特に効果が期待できるのは以下のような場合です。
- 触ると明らかに硬さがある
- 皮膚をつまむと動きが悪い
- 特定の一点が引きつれて見える
- 術後3か月以上経過しても改善しない
「脂肪が足りない」のではなく、「癒着している」ケースに向いています。
効果はどのくらいで実感できる?
多くの場合、
- 1回の施術で変化を実感される方が多い
- 必要に応じて2〜3回行うこともある
施術直後は一時的な腫れや内出血が出ることがありますが、
腫れが引いた後に、なめらかさが分かってくるケースが一般的です。
治療の流れ
- 局所麻酔を行う
- 皮下に針を入れ、癒着している線維を切り離す。ヒアルロン酸などで再癒着を防ぐ。
- 皮膚が自然な位置に戻る
サブシジョンの注意点・リスク
安全性の高い施術ですが、以下の点は事前に理解が必要です。
- 内出血(1〜2週間程度)
- 腫れ・違和感
- 一時的な硬さ(回復過程)
また、
凹みが強い場合は、サブシジョン+脂肪注入やヒアルロン酸などを組み合わせることで、より自然な仕上がりを目指すこともあります。
「様子を見るべき」ケースもあります
術後間もない(1〜2か月)の場合、
- むくみ
- 一時的な硬さ
が原因のこともあり、必ずしもすぐに治療が必要とは限りません。
当院では、「今やるべきか」「もう少し待つべきか」も含めて診察しています。
まとめ|脂肪吸引後のひきつれは、適切な修正で改善できます
- 脂肪吸引後のひきつれ・凹凸は癒着が原因のことが多い
- サブシジョンは原因に直接アプローチできる治療
- 状態によっては他治療との併用も有効
「失敗なのかな…」と一人で悩まず、
修正治療の選択肢があることを知っていただくことが大切です。
