脂肪吸引やスレッド、ハイフだけで本当に良くなると思っていませんか?顎下のたるみや、フェイスラインのもたつき。実はこのお悩み、とても相談が多い一方で、満足度に差が出やすい部位でもあります。正直に言うと、私自身も「顎下はどう治療を組み立てるのがベストか」かなり悩んできました。なぜなら、顎下のたるみは 原因が一つではない からです。
顎下のたるみの正体は「1つ」ではありません
顎下がもたついて見える原因は、大きく分けると以下のようなものがあります。
- 皮下脂肪(いわゆる二重顎)
- 広頚筋(首の筋肉)のゆるみ
- 皮膚のハリ低下・余り
- 骨格(顎が小さい・後退している)
- 唾液腺(顎下腺・耳下腺)の張り
この中のどれが強いかによって、有効な治療はまったく変わります。
実は多い「唾液腺」が原因の顎下のもたつき
見落とされやすいのが、唾液腺(特に顎下腺)が張り出して見えているケースです。

こんな特徴がある方は要注意
- 脂肪はそれほど多くない
- 触るとコリっとした左右対称のふくらみがある
- ダイエットしても顎下があまり変わらない
- フェイスラインの内側が丸く残る
この場合、脂肪溶解注射やスレッドを入れても**「思ったほどシャープにならない」**ことがあります。
なぜなら、原因が脂肪ではなく“唾液腺そのもの”だからです。
唾液腺が原因の場合の治療
唾液腺肥大が主な原因の場合は 唾液腺ボトックスが非常に有効です。唾液腺の働きを適度に抑えることで、
- 顎下のボリューム感が減る
- フェイスラインが内側からスッとする
- スレッドの引き上げ効果が出やすくなる
といった変化が期待できます。
唾液腺×他の原因が混在しているケースも多い
実際の診療では、
- 唾液腺 + 脂肪
- 唾液腺 + 広頚筋
- 唾液腺 + 皮膚のゆるみ
といった複合パターンが非常に多いです。
そのため、
- 唾液腺ボトックス
+ - 脂肪溶解注射
+ - スレッドリフト
など、組み合わせ治療で初めて「フェイスラインが整った」と感じていただけることも少なくありません。
スレッドリフトだけでは足りない理由
「耳の後ろから顎下にスレッドを入れれば引き上がるのでは?」
そう思われる方も多いと思います。
確かにスレッドリフトは、
- フェイスラインを引き上げる
- たるみを改善する
といった点でとても有効な治療です。
ただし、脂肪・筋肉・皮膚・唾液腺といった原因を無視してスレッドだけを入れると、
- 直後は少し良い
- 数ヶ月で戻る
- 思ったほどシャープにならない
という結果になりやすいのも事実です。
顎下は「組み合わせ治療」が基本です
顎下の治療は、原因ごとに“層”で考えることがとても大切です。
① 脂肪が原因の場合
- つまめる
- 下を向くと二重顎が強調される
▶ 脂肪溶解注射(複数回)or脂肪吸引+スレッドリフト
先に脂肪を減らすことで、スレッドの引き上げ効果が格段に良くなります。
② 広頚筋のゆるみが原因の場合
- 力を入れると首に縦筋が出る
- 動きで顎下がもたつく
▶ 広頚筋ボトックス+スレッドリフト
筋肉の動きを抑えることで、スレッドの効果が「負けずに持続」します。
③ 皮膚のハリ低下が原因の場合
- 脂肪は少ないのにたるむ
- 皮膚が薄く、しわっぽい
▶ HIFU+スレッドリフト
皮膚を引き締めてから引き上げることで、不自然さや戻りを防ぎます。
④ 骨格(顎の小ささ)が影響している場合
- フェイスラインがぼやけやすい
- たるみというより締まりがない
▶ 顎ヒアルロン酸(少量)+スレッドリフト
支点を作ることで、スレッドの効果が長持ちしやすくなります。
⑤ 唾液腺が原因の場合
▶ 唾液腺ボトックス +(必要に応じて)スレッドリフト
実際に満足度が高い治療の組み立て
多くの方に共通して効果的なのは、
- 原因(脂肪・唾液腺・筋肉)を減らす
- 皮膚や組織を整える
- 最後にスレッドで仕上げる
という順番です。
スレッドは主役ではなく「仕上げ」これが顎下治療の本質だと感じています。
まとめ|顎下は「引っ張る前に、原因を見極める」
顎下のたるみ・もたつきは、
- 脂肪
- 筋肉
- 皮膚
- 骨格
- 唾液腺
これらが単独、または複数重なって起こります。「スレッドを入れれば何とかなる」部位ではなく、診断で結果が決まる部位です。
私自身、顎下の治療には今でも慎重になります。それだけ奥が深く、正直な部位だからです。
「何を選べばいいかわからない」
「今の治療で本当に合っているのか不安」
そんな方こそ、原因から一緒に考えることが大切だと思っています。

