ゾルピデム(マイスリー)を飲んでも眠れないときは?原因と対処法を医師が解説

睡眠

「ゾルピデム10mgを飲んでも眠れない」
「以前は効いていたのに、最近は寝つけなくなった」
「もう1錠追加してもよいのだろうか」

ゾルピデムは、マイスリーの有効成分として知られる睡眠薬です。寝つきの悪さに対して処方されることがありますが、10mgを服用しても十分に眠れない場合があります。

しかし、眠れないからといって自己判断で追加服用するのは危険です。ゾルピデムは、承認された用法では1日10mgが上限とされています。

ゾルピデム10mgを追加で服用しないでください ゾルピデム10mgを服用した後に、自己判断でもう1錠追加すると、承認された上限量を超えます。翌朝の強い眠気、ふらつき、転倒、記憶障害、意識障害、睡眠中の異常行動などにつながる可能性があります。
この記事では、ゾルピデム10mgを飲んでも眠れない原因、追加服用が危険な理由、医師へ相談する際のポイントを解説します。

ゾルピデムとは

ゾルピデムは、脳内のベンゾジアゼピン受容体に作用し、神経の興奮を抑えることで睡眠を促す薬です。

化学構造上はベンゾジアゼピン系薬剤とは異なるため、一般に非ベンゾジアゼピン系睡眠薬に分類されます。

主に寝つきの悪さがある方に使用されますが、効果の現れ方には個人差があります。また、不眠の原因や症状の種類によっては、ゾルピデムだけでは十分に改善しない場合があります。

一般名 ゾルピデム酒石酸塩
先発医薬品名 マイスリー
薬の分類 非ベンゾジアゼピン系睡眠薬
通常の服用時刻 就寝直前
成人の承認用量 1回5~10mg、1日10mgを超えない
高齢者の開始量 通常は1回5mgから開始
ゾルピデムは、服用後に家事や仕事を続けるための薬ではありません。就寝の準備を済ませ、服用後すぐに眠れる状態で使用することが大切です。

ゾルピデム5mgと10mgの違い

ゾルピデム5mgと10mgでは、1錠に含まれる有効成分の量が異なります。

ただし、10mgに増量すれば必ず眠れるようになるわけではありません。睡眠薬への反応には個人差があり、不眠の原因やタイプが薬と合っていない場合、用量を増やしても十分な効果が得られないことがあります。

また、もうろう状態、服用後の記憶障害、睡眠中の異常行動などは、用量が増えることで現れやすくなる可能性があります。

ゾルピデムは少量の5mgから開始し、増量が必要な場合も医師が状態を確認しながら判断する薬です。
患者様の判断だけで5mgから10mgへ増量したり、10mgを超えて服用したりしないでください。

ゾルピデム10mgを飲んでも眠れない主な原因

1.服用するタイミングが適切でない

ゾルピデムは、就寝直前に服用します。

服用後もスマートフォンを見たり、仕事や家事を続けたりすると、眠気を感じにくくなることがあります。また、十分に覚醒していない状態で行動し、その出来事を覚えていない可能性もあります。

歯磨き、入浴、翌日の準備などを済ませ、すぐに眠れる状態になってから服用してください。

2.服用後もスマートフォンを見ている

ゾルピデムを服用した後に、SNS、動画、ゲーム、仕事の連絡などを続けていると、光や情報によって脳の覚醒が続くことがあります。

また、服用後の判断力が低下した状態で、メッセージの送信、インターネットでの買い物、飲食などを行い、その出来事を覚えていない場合もあります。

服用後はスマートフォンを手の届かない場所に置き、そのまま就寝することをおすすめします。

3.食事の影響を受けている

夜遅い時間に食事をとり、その直後にゾルピデムを服用すると、効果が現れるまでに時間がかかる場合があります。

毎晩食事の時間が遅い方や、食後すぐに服用している方は、服用状況を医師へお伝えください。

自己判断で服用時刻を大きく変更せず、処方時の指示に従ってください。

4.寝つき以外の不眠が中心になっている

ゾルピデムを服用しても改善しない場合、現在の不眠が寝つきだけの問題ではない可能性があります。

不眠には、主に次のような症状があります。

  • 入眠困難:布団に入ってもなかなか眠れない
  • 中途覚醒:夜中に何度も目が覚める
  • 早朝覚醒:予定より早く目覚めて眠れない
  • 熟眠障害:眠っても休んだ感じがしない

寝つきは改善しても、夜中に目が覚める、朝早く起きてしまうという症状が残る場合は、不眠のタイプに合わせて治療を見直す必要があります。

5.アルコールを一緒に摂取している

お酒を飲むと一時的に眠くなることがありますが、睡眠後半が浅くなり、夜中に目が覚めやすくなる場合があります。

また、ゾルピデムとアルコールを一緒に使用すると、眠気、ふらつき、記憶障害、判断力低下などが強まる可能性があります。

ゾルピデムとお酒を一緒に飲まないでください 「睡眠薬だけでは眠れないから寝酒もする」という使い方は危険です。晩酌の習慣がある方は、飲酒量や頻度を診察時に医師へお伝えください。

6.カフェインやニコチンの影響

コーヒー、緑茶、紅茶、エナジードリンク、コーラ、チョコレートなどにはカフェインが含まれています。

カフェインの影響が長く残る方では、夕方以降に摂取すると、ゾルピデムを服用しても寝つきにくくなることがあります。

たばこに含まれるニコチンにも覚醒作用があるため、就寝前の喫煙が睡眠に影響する場合があります。

7.起床時刻や昼寝によって睡眠リズムが乱れている

休日に昼頃まで眠る、夕方に長い昼寝をする、毎日の起床時刻が大きく異なると、夜になっても十分な眠気が蓄積されないことがあります。

「眠れないから薬を強くする」だけでなく、起床時刻や昼寝の時間を含めて生活リズムを見直すことが重要です。

8.長期間の使用で効果を感じにくくなっている

ゾルピデムを長期間継続している方では、以前より効果を感じにくくなったと訴えることがあります。

また、「薬がないと眠れない」という不安が強くなったり、身体的・心理的な依存が生じたりする可能性があります。

その場合も、自己判断で増量するのではなく、現在の使用期間や服用方法を医師と確認する必要があります。

9.睡眠時無呼吸症候群などが隠れている

大きないびき、睡眠中の呼吸停止、起床時の頭痛、日中の強い眠気がある場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。

また、脚のむずむず感、痛み、咳、かゆみ、夜間頻尿、不安、気分の落ち込みなどが睡眠を妨げていることもあります。

このような場合は、睡眠薬を増量するだけでは改善しない可能性があり、原因に応じた検査や治療が必要です。

10.眠ろうとする時間が長すぎる

「8時間眠らなければならない」と考え、眠くない時間から長時間ベッドに入っていると、眠れない時間が増えることがあります。

ベッドの中で眠れない状態が続くと、寝床に入ること自体が緊張や焦りにつながる場合があります。

睡眠時間の長さだけでなく、翌日に休養感があるか、日常生活に支障があるかを確認することが大切です。

ゾルピデムを飲んでも眠れないときにしてはいけないこと

  • 10mgを服用した後に、もう1錠追加する
  • 家族や知人の睡眠薬をもらって飲む
  • ほかの睡眠薬を自己判断で併用する
  • お酒と一緒に服用する
  • 夜中に目が覚めた際に追加で服用する
  • 服用後も仕事や家事を続ける
  • 翌朝に眠気がある状態で運転する
  • 長期間服用している薬を突然中止する

夜中に目が覚めたときの追加服用も避けてください

ゾルピデムは、服用してから起床するまでに十分な睡眠時間を確保できる場合に使用します。

夜中や明け方に追加すると、起床後まで薬の影響が残り、眠気、注意力低下、ふらつきなどにつながる可能性があります。

急に中止するのも注意が必要です

長期間継続していたゾルピデムを突然中止すると、以前より強く眠れなくなる反跳性不眠や、いらいら感などの離脱症状が現れることがあります。

減量や中止を希望する場合は、使用期間や用量を確認しながら、医師の管理のもとで進めます。

ゾルピデムが効かないときに医師が確認すること

  • ゾルピデムを服用している時刻
  • 夕食から服用までの時間
  • 服用後に何をしているか
  • 寝床に入ってから眠るまでの時間
  • 夜中に目が覚める回数
  • 起床時刻と翌朝の眠気
  • 服用している期間
  • 過去に使用した睡眠薬
  • ほかの医療機関から処方されている薬
  • 飲酒、カフェイン、喫煙の状況
  • いびきや睡眠中の呼吸停止
  • 不安、ストレス、気分の落ち込み

お薬手帳や、現在服用している薬が分かるものを診察時にお持ちください。市販薬やサプリメントについてもお伝えください。

薬を変更すれば眠れるようになりますか?

ゾルピデムが十分に効かない場合、別の睡眠薬への変更が治療の選択肢になることはあります。

ただし、「より強い薬に変更すればよい」とは限りません。不眠のタイプ、翌朝の生活、年齢、持病、併用薬、副作用歴などを確認して判断します。

睡眠薬には、次のような種類があります。

  • 非ベンゾジアゼピン系睡眠薬
  • オレキシン受容体拮抗薬
  • ベンゾジアゼピン受容体作動薬
  • メラトニン受容体作動薬

当院では複数の睡眠関連薬を取り扱っていますが、希望された薬が必ず処方されるわけではありません。診察を行い、医学的に必要かつ安全と判断した場合に処方します。

このような症状がある場合は早めにご相談ください

  • ゾルピデム10mgを飲んでもほとんど眠れない
  • 自己判断で追加服用したことがある
  • 服用後の行動を覚えていないことがある
  • 睡眠中に食事、外出、電話などをしている
  • 翌朝の眠気やふらつきが強い
  • 転倒や交通事故につながりそうになった
  • 薬を減らそうとすると強く眠れなくなる
  • 大きないびきや睡眠中の呼吸停止がある
  • 日中に居眠りしてしまうほど眠い
  • 気分の落ち込みや強い不安が続いている
処方量を大きく超えて服用した、呼吸が苦しい、意識がもうろうとしている、転倒して頭を打った、自分を傷つける危険がある場合は、通常の予約を待たず救急医療機関へご相談ください。

ゾルピデムを飲んでも眠れない方へ

追加服用をする前に、現在の症状、服用方法、不眠の原因を確認することが重要です。
医師が診察のうえ、継続、減量、変更などの治療方針をご提案します。

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プライベートクリニック恵比寿での料金

薬剤名 内容量 料金
ゾルピデム5mg
マイスリージェネリック
30錠 5,980円
ゾルピデム10mg
マイスリージェネリック
30錠 9,980円

※料金や取り扱い状況は変更になる場合があります。
※処方には医師の診察が必要です。
※診察の結果、ご希望の薬剤や用量を処方できない場合があります。
※ゾルピデム10mgがすべての患者様に適しているわけではありません。
※他院で睡眠薬を処方されている方は、お薬手帳など処方内容が分かるものをお持ちください。

ゾルピデムについてよくあるご質問

Q.ゾルピデム10mgを飲んでも眠れません。もう1錠飲んでもよいですか?
A.追加服用しないでください。ゾルピデムは1日10mgが承認された上限です。翌朝の眠気、ふらつき、記憶障害、睡眠中の異常行動などにつながる可能性があるため、処方した医師へご相談ください。
Q.5mgを2錠飲むのと10mgを1錠飲むのは同じですか?
A.有効成分の総量は同じ10mgですが、医師から指示された用量や錠数を守る必要があります。処方内容を自己判断で変更しないでください。
Q.夜中に目が覚めたときに追加で飲んでもよいですか?
A.自己判断で追加服用しないでください。起床までの睡眠時間が短い状態で服用すると、翌朝まで眠気や注意力低下が残る可能性があります。
Q.ゾルピデムは依存しますか?
A.連用によって依存が生じる可能性があります。必要以上の長期服用を避け、継続する場合は定期的に治療の必要性を確認します。長期間服用している方は、急に中止せず医師へご相談ください。
Q.ゾルピデムから別の睡眠薬へ変更できますか?
A.変更が適切かどうかは、不眠のタイプ、服用期間、翌朝の眠気、持病、併用薬などによって異なります。診察のうえで医師が判断します。
Q.初診のオンライン診療でゾルピデムを処方できますか?
A.ゾルピデムは向精神薬に該当するため、初診からオンライン診療のみで処方することはできません。初めて受診される方には、原則として対面診療をご案内します。
Q.希望すればゾルピデム10mgを処方してもらえますか?
A.処方は、診察した医師が医学的に必要かつ安全と判断した場合に限ります。5mgからの開始や、別の治療をご提案する場合があります。

睡眠薬を自己判断で増やす前にご相談ください

「10mgでも眠れない」という場合、薬の量だけでなく、不眠のタイプや服用方法、生活リズムを見直す必要があります。

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プライベートクリニック恵比寿
医師が症状や服薬状況を確認し、治療の適否を判断します。

監修
プライベートクリニック恵比寿
院長 美山 承哲

参考資料

本記事は一般的な医療情報の提供を目的としており、個別の診断や処方を行うものではありません。薬の効果や副作用には個人差があります。ゾルピデムを自己判断で増量、追加、中止せず、処方した医師または薬剤師へご相談ください。

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