NMNとは?|いま注目される理由を、いちばんやさしく解説

健康

NMNの基本

ここ数年、エイジングケアの話題でよく耳にするようになった「NMN」。名前は知っているけれど、何なのかと聞かれると答えにくい――そんな方が、実はとても多い成分です。

当院でもサプリメントをお取り扱いしていますが、「よくわからないまま飲み始める」ことは、あまりおすすめしていません。まずは、NMNがどういう物質で、どこまでが分かっていて、どこからが研究段階なのか。そこを整理するところから始めます。

NMNとは、どんな成分か

NMNは、β-ニコチンアミドモノヌクレオチド(beta-Nicotinamide Mononucleotide)の略称です。長い名前ですが、分類としてはビタミンB3(ナイアシン)の仲間から体内でつくられる物質にあたります。

大切なのは、NMNがもともと私たちの体の中に存在している物質だということ。外から取り入れる特別な化学物質ではなく、体内で日常的につくられ、使われている成分のひとつです。

ざっくり言うと、こういう位置づけです。

NMNは、体のはたらきに欠かせない「NAD+(エヌエーディープラス)」という補酵素の材料(前駆体)にあたります。材料そのものなので、NMN単体で何かをするというより、NAD+という物質のもとになるという点が注目されています。

NAD+については、この連載の第2回でくわしくお話しします。

食べ物にも含まれている成分です

NMNは、身近な食品にもごく微量ながら含まれていることが知られています。たとえば、次のような食品が挙げられます。

枝豆・ブロッコリー・キャベツなどの野菜

アボカド・トマト・きゅうり

マッシュルームなどのきのこ類

牛肉・エビなど

「じゃあ普通に食べていれば足りるのでは」と思われるかもしれません。ここが、NMNという成分を理解するうえでのひとつめのポイントになります。含まれてはいるのですが、その量が100gあたり数mg以下、多くはそれ以下とされる程度なのです。

なぜ、ここまで注目されているのか

NMNが広く知られるようになったのは、2010年代以降、加齢と体内のNAD+量の関係についての研究が国内外で進んだことがきっかけです。

年齢を重ねるにつれて体内のNAD+が減っていくという報告があり、そこから「では、その材料であるNMNを補うとどうなるのか」という視点で、さまざまな研究が行われてきました。日本国内の研究機関でも取り組みが進んでいる領域です。

ただし、ここは正直にお伝えします。NMNに関する研究は現在も進行中で、ヒトにおける効果が確立した、という段階ではありません。「飲めばこうなる」と断定できる情報は、少なくとも現時点ではありません。
当院がNMNをご案内するのは、可能性のある選択肢として、品質の確かなものを選んでいただきたいという考えからです。過度な期待を前提にしたご案内はいたしません。

食事だけで摂るのは、現実的か

先ほどのとおり、食品に含まれるNMNはごく微量です。サプリメントで一般的に設計されている1日あたり数百mgという量を食事だけでまかなおうとすると、現実的とは言いがたい量の食材が必要になります。

加えて、NMNは光や熱、湿度の影響を受けやすいとされる成分でもあります。だからこそ、純度と製造管理が確かなサプリメントという形が選択肢に挙がってくる、という流れです。

とはいえ、サプリメントであれば何でもよいわけではありません。NMNは製品による品質差が出やすい成分でもあります。何を基準に選ぶべきかは、この連載の第3回でくわしく整理します。

大前提|NMNは「食品」であって医薬品ではありません

ここは、最も誤解が起きやすいところです。市販されているNMNサプリメントは、健康食品(食品)に分類されます。医薬品ではありませんし、特定保健用食品でも機能性表示食品でもありません。

疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません

国による効果・安全性の個別審査を受けたものではありません

健康保険は適用されず、自費でのお取り扱いになります

感じ方には個人差があります

また、お薬を服用中の方、通院中の方、妊娠中・授乳中の方は、お飲みになる前に医師へご相談ください。食物アレルギーのある方は、必ず原材料名をご確認ください。

まとめ|まず知ってから、選ぶ

NMNは、体内にもともとある物質で、NAD+という補酵素の材料にあたる成分です。食品にも含まれますが量はごくわずかで、研究が進む一方、効果が確立した段階ではない――ここまでが、今回の内容です。

次回は、NMNを語るうえで避けて通れない「NAD+」について。年齢を重ねると体の中で何が起きているといわれているのかを、できるだけかみ砕いてご説明します。

この記事のポイント

NMN=β-ニコチンアミドモノヌクレオチド。体内にもともとある物質

NAD+という補酵素の材料(前駆体)にあたる

枝豆・ブロッコリーなどにも含まれるが、量はごく微量

研究は進行中で、効果が確立した段階ではない

医薬品ではなく食品。服薬中・妊娠中の方は医師にご相談を

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※本記事は一般的な情報をお伝えするもので、効果や結果を保証するものではありません。効果の感じ方には個人差があります。掲載している成分に関する研究情報は、特定の製品の効果を示すものではありません。お体の状態やお飲みのお薬によっては適さない場合がありますので、ご不安な点は診察の際にご相談ください。

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